2026.09.06

PCCJ2026 Rd8 / Rd9
鈴鹿サーキット「スプーンカーブ」

鈴鹿サーキット スプーンカーブ コースマップ
鈴鹿サーキット|スプーンカーブ|THE LOT.
一度減速して、もう一度加速する。
鈴鹿の「つなげる技術」が試されるスプーン。

ヘアピンで大きく速度を落としたマシンは、 そこから200Rを抜けながら、 再びスピードを上げていきます。

そして、 その先に姿を現すのが 鈴鹿サーキットを代表する 「スプーン」 です。

スプーンは、 一見すると大きく回り込む 左コーナーに見えます。

しかし実際には、 1つのコーナーを単純に曲がる場所ではありません。

1つ目のスプーンから2つ目へ、 そしてその先の西ストレートへ。

それぞれをどうつなげるか。

ここに、 スプーンを攻略する難しさがあります。

ヘアピンの先から、スプーンへの準備が始まる。

スプーンだけを見ると、 「ここを速く曲がればいい」 と思ってしまうかもしれません。

しかし、 レーシングドライバーの視点では もう少し前からスプーンを考えています。

そのスタート地点のひとつが、 ヘアピンの出口。

ヘアピンでは、 できるだけ早くマシンを向けて アクセルを開けていきます。

そこから200Rへ。

ここでは、 ヘアピンで作った加速を できるだけ途切れさせずに スプーンまで持っていきたい。

つまり、 「ヘアピンをどう立ち上がるか」 が、 「スプーンへどう入るか」 にも影響してくる。

これが鈴鹿サーキットの 面白いところです。

DRIVER'S POINT スプーンは「1つ目を速く」ではなく「2つ目につなげる」。

スプーンで最も意識したいのは、 1つ目のコーナーだけを 速く走ろうとしないことです。

1つ目で無理をして 速度を残しすぎる。

すると、 マシンのラインが苦しくなり、 2つ目のコーナーへの アプローチが悪くなる。

そして、 2つ目の出口で 十分にアクセルを開けられない。

そうなると、 その先の西ストレートまで 影響が残ってしまいます。

だからこそ、 スプーンでは 「今この瞬間の速さ」 だけではなく、 「この先でどれだけ速くなるか」 を考えて走ります。

1つ目のスプーン。ここで欲張りすぎない。

スプーンに入ると、 まず1つ目の左コーナーが マシンを迎えます。

ここで重要なのは、 「速く曲がりたい」 という気持ちを 少しだけ抑えることです。

レースでは、 目の前のコーナーを 速く走りたくなるのが普通です。

しかし、 スプーンでは 1つ目のコーナーだけで タイムを稼ごうとすると、 その先で苦しくなることがあります。

1つ目では、 マシンを無理なく旋回させ、 次のコーナーへ向けて 姿勢を整えていく。

これが、 2つ目へつなげるための 大切な準備になります。

初めて鈴鹿を見る方は、 「1つ目でアクセルを踏んでいる時間」 と、 「2つ目でさらに加速していく動き」 に注目してみてください。

スプーンは「コーナー」ではなく「一連の流れ」で見る。

サーキットを初めて見る方には、 コース上のそれぞれのコーナーが 独立したものに見えると思います。

ですが、 ドライバーにとっては コーナーとコーナーは すべてつながっています。

スプーンは、 その考え方が特に分かりやすい場所です。

1つ目でマシンの姿勢を作る。

その姿勢を保ちながら 2つ目へつなげる。

そして、 2つ目の出口から 一気に加速していく。

「1つ目 → 2つ目 → ストレート」 をひとつの区間として 考えるのがスプーンです。

2つ目のスプーンから、いよいよ本格的な加速へ。

スプーンの2つ目に入ると、 ドライバーが意識することは さらに明確になります。

それは、 「どれだけ早く加速状態へ持っていけるか」 です。

ここで大切なのが、 マシンの向き。

コーナーの出口に向けて マシンがきれいに向いていれば、 ドライバーはアクセルを どんどん開けていけます。

逆に、 マシンがまだ曲がりきっていない状態で 無理にアクセルを開ければ、 タイヤに大きな負担がかかります。

だから、 「いつアクセルを踏むか」 だけではなく、 「アクセルを踏めるマシンの状態を いつ作るか」 が重要になります。

DRIVER'S POINT 速さは「アクセルを踏む瞬間」だけで決まらない。

レーシングドライビングでは、 アクセルを早く踏めることが そのまま速さにつながります。

ただし、 「とにかく早く踏む」 という意味ではありません。

マシンの向きができていない状態で アクセルを踏めば、 タイヤがその入力を 受け止めきれなくなります。

そのためドライバーは、 ステアリング、 ブレーキ、 アクセルを使いながら マシンの姿勢を整えていきます。

そして、 「今なら踏める」 という瞬間に、 一気にアクセルを開けていく。

スプーンは、 その判断の違いが とても見えやすい場所です。

スプーンの出口は、西ストレートへのスタート地点。

スプーンの魅力を語るうえで、 絶対に外せないのが 2つ目の出口。

ここを抜けた先には、 長い西ストレートが待っています。

つまり、 スプーン出口での わずかな速度差が、 そのままストレートでの 大きな差につながっていきます。

例えば、 1つ目のコーナーで ほんの少し無理をしてしまい、 2つ目の出口でアクセルを開けるのが 遅れたとします。

その差は、 コーナーだけで終わりません。

そのまま西ストレートを 走り続けることになるため、 じわじわと差が広がっていきます。

だからドライバーは、 スプーンを単純に 「速く曲がる場所」 とは考えていません。

「西ストレートを速く走るための 最後の準備」 と考えています。

01 ヘアピン出口 ヘアピンでマシンの向きを整え、200Rへ向けて再び加速していく。
02 スプーン進入 加速してきたマシンを再び旋回へ。ここから2つのコーナーをどうつなげるかがポイント。
03 1つ目 ここで欲張りすぎず、マシンの姿勢を整えながら2つ目へつなげていく。
04 2つ目 出口を意識してマシンを向け、アクセルを開けられる状態を作っていく。
05 西ストレートへ スプーン出口から一気に加速。ここまでの走りが、そのままストレートの速度につながっていく。

レースでは、スプーンの「出口」に注目してほしい。

PCCJのレースを見るとき、 スプーンではぜひ 2つ目の出口 に注目してみてください。

同じカップカーが 同じコースを走っていても、 ドライバーによって コーナー出口の動きが 微妙に違います。

早いタイミングでアクセルを開け、 マシンをきれいに立ち上げるドライバー。

ほんの少し慎重に マシンを向けてから 一気に加速するドライバー。

その違いが、 西ストレートに出た瞬間から 少しずつ見えてきます。

そして、 その先には 130Rが待っています。

つまり、 スプーンの出口で作った速度を、 次の高速区間へ持っていく。

ここまで含めて スプーンというセクションを 見てほしいと思います。

初めて見る方は「2つ目を出てから」に注目。

サーキット観戦に慣れていない方なら、 まずスプーンの2つ目を マシンが抜けた瞬間を見てください。

そこから、 「どのマシンが早くアクセルを開けているのか」 を見るだけでも、 ドライバーごとの違いが 分かりやすくなります。

さらに、 そのまま西ストレートを走るマシンを 追いかけてみてください。

スプーン出口で少しだけ前に出たマシンが、 ストレートを進むにつれて 少しずつ差を広げていく。

「コーナーの出口が大事」 と言われる理由を、 目で見て感じられると思います。

鈴鹿らしい「先を見て走る」コーナー。

スプーンは、 鈴鹿サーキットの特徴を 非常によく表している場所です。

目の前のコーナーだけを 速く走ればいいわけではない。

ヘアピンの出口から スプーンへ向けて加速する。

1つ目で無理をせず、 2つ目へつなげる。

そして、 2つ目の出口から 西ストレートへ向けて 一気に速度を乗せていく。

「今」ではなく、 「その先」を考えて走る。

これこそが、 スプーンを走るうえで とても重要な考え方です。

スプーンは、速さを「つなぐ」場所。

ヘアピンで大きく減速したマシンは、 再び加速してスプーンへ向かいます。

そして、 1つ目、2つ目と コーナーをつないでいく。

最後は、 西ストレートへ向けて 一気に加速。

つまりスプーンは、 「曲がるための場所」 というより、 「次の高速区間へ 速さをつなげる場所」 なのです。

レースを見るときには、 ぜひ1つ目だけではなく、 2つ目の出口から西ストレートへ 飛び出していくカップカー に注目してみてください。

鈴鹿を知れば知るほど、 この「つながり」の面白さが 見えてきます。

次回は「西ストレート」。

スプーンを抜けたカップカーは、 ここから一気に加速していきます。

その先に待っているのが、 鈴鹿サーキットでも 非常に重要な区間、 西ストレート です。

スプーンの出口で どれだけ速度を作れたか。

その答えが、 西ストレートを走る マシンの速度に表れます。

さらにその先には、 鈴鹿を代表する高速コーナー 130R が待っています。

次回は、 スプーン出口から始まる 「全開区間」の魅力を、 ドライバー目線で掘り下げていきます。

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