2026.09.05

PCCJ2026 Rd8 / Rd9
鈴鹿サーキット「NISSINブレーキヘアピン」

鈴鹿サーキット NISSINブレーキヘアピン コースマップ
鈴鹿サーキット|NISSINブレーキヘアピン|THE LOT.
高速から一気に減速。
鈴鹿の「止める技術」が試される場所。

デグナーを抜けたマシンは、 そのまま立体交差をくぐり、 110Rを通過していきます。

ここまでは、 鈴鹿らしい高速域の流れ。

しかし、その先で サーキットの景色が 一気に変わります。

それまで速度を乗せていたマシンが、 ヘアピンに向かって 一気に減速。

そして、 ほぼ180度近く向きを変えるように 大きく回り込んでいく。

鈴鹿サーキットの中でも 特に「止める」という技術が 分かりやすく表れるのが、 このヘアピンです。

デグナーから、もう一度マシンを加速させる。

ヘアピンを理解するには、 まず直前の流れを知っておくと イメージしやすいでしょう。

デグナーでは、 1つ目、そして2つ目のコーナーを つないでマシンを走らせます。

そこから立体交差を抜け、 110Rへ。

つまりヘアピンに到達するまで、 マシンは一度しっかりと 加速している状態です。

そして、 その速度を今度は 短い時間の中で 一気に落とす。

この「加速」から「減速」への 切り替えこそ、 ヘアピンの大きな特徴です。

観戦していると、 「さっきまであんなに速かったのに、 ここではどうしてこんなに遅くなるの?」 と感じるかもしれません。

そのギャップこそが、 ヘアピンの迫力です。

DRIVER'S POINT ヘアピンは「曲がる」より先に「止める」。

ヘアピンで重要なのは、 まずマシンをきちんと減速させること。

速いコーナーでは、 多少の速度変化を使いながら マシンを旋回させていきます。

しかしヘアピンは、 それとは考え方が少し違います。

高い速度から しっかりブレーキを使い、 マシンの速度を落とす。

そして、 「これなら曲げられる」 という速度になったところで マシンの向きを変えていきます。

止まれない状態で無理に曲げようとすると、 マシンは思ったようには曲がってくれません。

だからこそ、 ヘアピンでは ブレーキングの精度が そのままコーナーの速さにつながります。

「ブレーキング」が見えるコーナー。

サーキット観戦の面白さのひとつに、 レーシングマシンの ブレーキングがあります。

特にヘアピンは、 その動きが非常に分かりやすい場所です。

直前まで速度を乗せて走っていたマシンが、 一気にブレーキを踏む。

マシンの姿勢が前側へ移り、 そこからステアリングを切って ヘアピンへ飛び込んでいきます。

外から見ていると、 「ブレーキを踏んで曲がっている」 だけに見えるかもしれません。

しかし実際には、 どこでブレーキを始めるか、 どれくらいの強さで減速するか、 いつブレーキを緩めるか。

そのすべてが ドライバーの判断です。

ほんの少しのブレーキの違いが、次の加速を変える。

ヘアピンでは、 「できるだけ奥までブレーキを遅らせれば速い」 とは限りません。

もちろん、 ブレーキングポイントを 奥へ持っていくことは タイムを縮めるための一つの方法です。

しかし、 奥まで攻めすぎて マシンの姿勢を乱してしまえば、 今度は旋回や立ち上がりで ロスが生まれます。

だからドライバーは、 「どこまで遅らせられるか」 だけではなく、 「どこまで遅らせても、 その後をきれいにつなげられるか」 を考えます。

ここが、 レーシングドライビングの 難しいところです。

そして、ヘアピンはオーバーテイクポイント。

ヘアピンが レースファンから注目される理由は、 もう一つあります。

それが、 オーバーテイク。

高速コーナーが続く鈴鹿の中で、 ヘアピンは大きく速度を落とす 低速コーナーです。

そのため、 前のマシンとの差を詰めて ブレーキングで勝負を仕掛けることができます。

特にレースでは、 ただ単純に 「ブレーキを遅らせた方が勝ち」 ではありません。

前のマシンがどこを走るのか。 自分はどのラインを取るのか。 ブレーキングで横に並べるのか。

そして、 その後の立ち上がりで ポジションを守れるのか。

いくつもの判断が 一瞬の中に詰まっています。

RACE POINT ヘアピンは「追い抜く場所」であり、「守る場所」でもある。

後ろのマシンからすると、 ヘアピンは攻めたいポイント。

逆に前を走るドライバーからすれば、 できるだけ簡単には イン側を渡したくありません。

ここで重要になるのが、 ブレーキングに入る前の ポジション取りです。

どのラインを選ぶかによって、 コーナーの入口だけではなく、 出口の位置まで変わってきます。

つまり、 ヘアピンの攻防は、 ブレーキを踏む瞬間より前から 始まっている。

PCCJのように 同じ基本スペックのマシンで争うレースでは、 こうしたドライバー同士の 駆け引きがより分かりやすくなります。

低速コーナーだからこそ、出口が重要。

ヘアピンは 「ブレーキングのコーナー」 という印象が強い場所です。

しかし、 ドライバーが本当に意識しているのは その先。

ヘアピンを抜けた先には、 200Rを経て スプーンへ向かう流れがあります。

つまり、 ヘアピンの出口で どれだけ早くマシンを 加速状態へ持っていけるかが重要です。

進入で少しだけ速くても、 立ち上がりでアクセルを開けられなければ、 その先で失った時間を 取り戻すことはできません。

逆に、 ヘアピンでマシンをきれいに向け、 早いタイミングでアクセルを開けられれば、 そのまま次のセクションへ スピードをつないでいけます。

「入口でどれだけ速かったか」より、 「出口でどれだけ速くなっているか」。

これがヘアピンを見るときの 大きなポイントです。

01 デグナー出口 デグナーを抜けてマシンを加速。立体交差、110Rへ向けて速度を乗せていく。
02 ヘアピン進入 高速域から一気に減速。ブレーキングの開始位置とマシンの姿勢が重要になる。
03 ヘアピン旋回 しっかり速度を落としたマシンを旋回させる。ここでは「止める」から「曲げる」への切り替えがポイント。
04 ヘアピン出口 マシンの向きが決まったらアクセルを開けていく。次の200R、そしてスプーンへ向けた加速が始まる。

ヘアピンでは「マシンの向き」に注目してほしい。

レース観戦に慣れていない方にも、 ぜひ注目してほしいポイントがあります。

それは、 マシンの向き。

ヘアピンへ進入するときは、 マシンは大きく減速しています。

そして、 その減速した状態から 一気に向きを変えていく。

同じように見えるカップカーでも、 ドライバーによって その動きは微妙に違います。

早い段階でマシンを向けるドライバー。

少し待ってから 向きを変えるドライバー。

そして、 コーナー出口で 早くアクセルを開けるドライバー。

こうした違いを見ると、 レースの楽しみ方が 一段深くなります。

初めてレースを見る方は「ブレーキ」に注目。

PCCJを初めて見る方なら、 ヘアピンでは まずブレーキングに注目してみてください。

デグナーを抜けて、 110Rを通過したマシンが 一気にヘアピンへ向かってくる。

そして、 ブレーキを踏んだ瞬間に 一気に速度が落ちる。

その後、 マシンの向きを変えて ヘアピンを回り込む。

そして出口では、 再びアクセルを踏んで 次のセクションへ。

「速い → 止める → 曲げる → 加速する」

この一連の流れが、 目の前で非常に分かりやすく見られるのが ヘアピンです。

ヘアピンを抜ければ、鈴鹿は後半戦へ。

ヘアピンを抜けると、 マシンは再び加速していきます。

ここから先は、 鈴鹿サーキットの中でも 特に難しい複合コーナーのひとつ、 スプーン へ。

ヘアピンでしっかりマシンを止め、 向きを変え、 立ち上がりで速度を乗せる。

その結果が、 次のスプーンへの進入速度にも つながっていきます。

ここにも鈴鹿らしい 「コーナーとコーナーのつながり」 があります。

ヘアピンは「止める場所」であり、
次の速さを作る場所。

デグナーから加速してきたマシンを、 一気に減速させる。

そして、 しっかり向きを変える。

さらに、 できるだけ早くアクセルを開け、 次のセクションへ スピードをつないでいく。

「止める・曲げる・加速する」 というレーシングドライビングの基本が、 とても分かりやすく詰まっています。

そして、 レースではその一瞬一瞬が オーバーテイクの攻防にもなる。

ただの低速コーナーではありません。

鈴鹿サーキットを走る レーシングマシンとドライバーの技術を 間近に感じられる、 とても魅力的なポイントです。

次回は「スプーン」。

ヘアピンで一度大きく速度を落としたマシンは、 ここから再び加速へ向かいます。

その先に待っているのが、 スプーン。

名前の由来にもなっている 独特の形状をした複合コーナーで、 ここもまた 「一つのコーナーだけを速く走ればいい」 という場所ではありません。

特にスプーンの出口は、 その先の西ストレートへ向けた 加速に大きく関わってきます。

ヘアピンで「止める技術」を見たあと、 次回は再び 「速く走らせる技術」 に注目していきます。

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「スプーン」